Amazonプライムで海外ドラマ鑑賞
今回は全5シーズンの「ボードウォーク・エンパイア 欲望の街」を
鑑賞したレビューを書いていこうと思います。
中学生くらいの時の世界史で「禁酒法」という少しだけ習ったような時代で
アトランティックシティを中心に実在した政治家をモデルにした
主人公の半生を描いたHBO製作のテレビドラマシリーズです。
2010年~2014年で放映されたものですが、約10年前の作品ですが全く古臭くないですね。
禁酒法、政治家という文字から受ける印象は堅苦しいイメージなんですが、
権力、金、酒、薬、性が絡み合っていろいろなパターンで問題が起きまくります。
争いで血が流れるなどの内容がどうしても苦手と言われる方にも、
地理的、時代背景を理解した上で、是非見てもらいたいですね。
地理的な背景
ニューヨーク、フィラデルフィアという大都市に隣接しつつ、海外線にあるといったところで
古くからリゾート地として栄えてきた土地です。
GoogleMAPで見ただけで過去にギャングがらみの犯罪が起きた都市名が見えますよね。
それと日本では、米国カジノというとネバダ州のラスベガスというイメージを持たれる方がほとんどだと思いますが、
アトランティックシティも貧困や犯罪色々な問題を受けて、再開発の一環としてギャンブルを合法化して
カジノが多く存在する都市となったようです。
時代的な背景
連邦禁酒法については、
国における反禁酒法派の主要勢力であるドイツ系アメリカ人が
1917年4月に帝政ドイツに宣戦布告した第一次世界大戦の影響で、
ビール=ドイツ=悪という単純かつ悪意に満ちたイメージとなってしまい禁酒法派が台頭。
アルコール業界で足の引っ張りあいにより足並みが揃わなかったというものがあった。
1920年2月に施行されましたが、アメリカ国外には何の影響を持たないため
アルコール飲料を飲むためだけに国境を超えたり、ギャングの資金源になったりなど
問題が多すぎて意味のないものだったんでしょうね。
Season1 ep.1 酒法時代の幕開け
舞台は第一次世界大戦が終わり大繁栄を遂げる1920年のアトランティック・シティ。
本作の主人公となる アトランティック・シティ収入役のイーノック・ナッキー・トンプソン。
婦人禁酒同盟に禁酒法成立や婦人参政権のスピーチを行う表の顔と
密輸や密造、アトランティックシティの暗部を牛耳っている裏の顔と使い分けています。
婦人禁酒同盟のスピーチの後に、定宿にしているリッツカールトンから
ナッキーが出てきたところに白人が黒人に扮してジャズを鳴らしながら
蒸留酒のモニュメントを棺桶にいれて酒を飲みつつ運んできます。
このシーンでは白人しか描写されておらず、貧乏な人たちは禁酒法成立前に酒を買い込んでいる。
また、その一方で金持ちのナッキーが訪れたのは豪華な建物で、
生の演奏を聞きながら2階のVIPルームで裏のお仲間と会食。
そして娼婦と思しき人らとダンスをしており大繁栄してはいるものの
すごい格差社会が広がっているのが感じ取れます。
その後、ボクサーのデンプシーの話題が出たり、その時代の背景が違和感なく埋められていきます。
ep.1は人物紹介がメイン?
これからのエピソードに出てくると思われる人物が話の中で次々と紹介されていきます。
ナッキーとイーライ兄弟。
ジミーとアンジェラ夫婦と息子のトミー。
妊婦だけどDV受けてるマーガレット。
ニューヨークギャングのルチアーノ、ロススタイン、ランスキー
シカゴギャングのトーリオ、アル・カポネ、ジム・コロシモ
非常におつむの出来が良くなさそうなダンジガー
禁酒法取締官のヴァン・オルデン
唯一でてきた黒人のホワイト
密造酒工場のミッキー
密輸酒の取引相手だと思ったロススタインはカジノの件で当面のナッキーのライバルとなりそうですね。
葬儀場の地下に密造酒工場があるって誰が思うよ?っていうくらいなんですが、
ミッキーの工場は禁酒法取締官に突入されてしまいました。
ジミーとアルカポネは成り上がりを狙ってナッキーの酒を奪ってしまいます。
ナッキー1話目にしてかなりピンチです。
ここにきて、いきなり血が流れ始めます。
マーガレットの旦那はマーガレットに暴力を振るいましたが、
ナッキーの指示を受けたイーライなどに拉致されて殺されます。
シカゴではアル・カポネがジミーとともに奪った酒を運び込んでトリオに褒められ、とある人物と抱擁しています。
コロシモがオシャレなカフェの中で音楽を聞いています。
そこにはコロシモと若い女性でたぶんデール・ウィンターの写真が壁にかかっていますが、
ナッキーとトリオと話が合わなかったコロシモが殺されてしまいます。
Wikiによると禁酒法が始まった際にトリオやアル・カポネとの酒の密売を断ってしまった
オールド・ギャングスターは暗黒街から消されたようです。
この犯人はたぶん話中では紹介されていませんが、
トリオの横にいてアル・カポネと抱擁していた男でフランキー・イェール。
最後にマーガレットの旦那を消したナッキーは、マーガレットに会いに病院へ行ったところでep1は終了です。
このアトランティックシティ周辺でナッキーを中心に色々な人物の欲望が渦巻いています。
色々な人物が魅力的なんですが、主人公とロススタイン以外ちょっとオツムが弱そうなところが
少し心配ですが、非常に魅力的な1話目でした。
週1回くらいのペースでレビューを書いていければと思います。