■ギャンブルは儲からない?
慈善事業ではなく商売なので、ギャンブルは必ず胴元が儲かる仕組みになっています。
下記のように胴元にはかかる費用がたくさん有り、利益も生み出さないといけません。
- 遊技場や娯楽場などの設備費
- ディーラーなどの人件費
- フリードリンクなどの飲食費
- 収入による税金
胴元はどうやって儲けるのか?というのがペイアウト率とよばれる
賭けた金額に対して、払い出される金額の割合です。
その為、ルーレットなどのギャンブルで儲けるには
勝率の高い時に大きく賭けて、勝率の低いときには小さく賭けていくなど
ベット方法について自分なりに工夫していくしかありません。
この工夫に関しては、様々な○○法というものがあるので
そちらは別記事で紹介していこうと思います。
■確率(勝率)
勝率は確率ですが、勝率によって収束していく速度は変わります。
大数の法則とよばれるものです。
例えばコインの表裏どちらが上にくるか?1/2(50%)の場合に
10回試行結果、表→表→表→裏→裏→表→裏→表→表→表となりました。
この場合 表は70%、裏は30%となります。
3回目までは表100%、5回目までは表60%、裏40%となっていますが
試行回数を増やす事によりこの確率は収束していきます。
少しむずかしい話となるのですが、試行回数を求めるには標準偏差を使用する事になります。
全体の面積を1.0としたときに0からZまでの面積(斜線)を表す場合、
標準正規分布表から95%の信頼度は1.960、99%の信頼度は2.576です。
n=試行回数、k=確率分母(赤、黒しかないとします)、rを誤差、とした場合は以下です。
95%の場合、
試行回数n=1.960^2×(k-1)÷r^2
試行回数n=1.960^2×(2-1)÷0.1^2
試行回数n=384.16
勝率50%のシステムでの勝率が誤差±10%以内(45~55%)に収束するのには、95%の確率で試行回数が384回以上必要です。
99%の場合、
試行回数n=2.576^2×(k-1)÷r^2
試行回数n=2.576^2×(2-1)÷0.02^2
試行回数n=16,589.44
勝率50%のシステムでの勝率が誤差±2%以内(49~51%)に収束するのには、99%の確率で試行回数が16,589回以上必要です。
■ゲームセンターでのペイアウト率
ゲームセンターで働いていた事もあるので
実際にゲームセンター運営における話で記事を書こうと思います。
コインゲームコーナーにある機種は大きく分けて4種類です。
私が働いていた時は、下記の理由により
基本的に設定は据え置きにされることが多かったです。
88→95%にペイアウト率を変更すると予想以上に大爆発して
預けメダル増加による貸しメダルの減少。
90→85%にペイアウト率を変更するとかなりアウトが渋くなり
全く出ないので客離れや他店へ常連客の移動が発生。
発生するコストは主に以下があります。
- 家賃
- 筐体購入費
- 人件費
- 保険
- 光熱費
競馬ゲームの新規筐体購入には高級外車の代名詞ポルシェが買えたりする
金額がかかるなど、ゲームセンターのペイアウト率は88%~90%に設定されている事が多いと思います。
倒産してしまったビデオゲームの雄 シグマ(現:アルゼ)製品は
本場のカジノと同じ仕様のものを使用しており
ペイアウト率の設定は、電源を落としてからジャンパースイッチやディップスイッチで変更できます。
ゲーム内容などにもよりますが、85.00%~98.15%と4~8段階で
細かく設定できます。